手術

日曜日の診察でセンセは「手術して卵巣を取ったほうがいい」との意見でした。
取らなければどんどん、辛くなってしまうのはわかっているのだから
体力のある今のうちに、できたら卵巣摘出をした方がよいとのこと。
成功率は7割から8割。
全摘出できなかった場合、再手術もあり。
しかし、成功すれば呼吸困難、神経圧迫を避けることができる。

診察の帰り道、「いよいよ決断のときなんだな」って思いながら、とぼとぼ歩きました。
できればしたくない。
辛い思いはさせたくないし、死を避けることは難しい賭けのような手術です。

家に帰って主人に話しました。
嚢胞性卵巣疾患。
今まではそんなに重い病だと主人も思っていなかったと思います。

日曜日の診察に行く前、いつもするようにプラケースの中のQに
「Qちゃん、がんばれよ」と声かけをした主人が
反応の無いQちゃんの様子に、病の進行を感じたようです。

今までは「手術はかわいそうだよ」と病気を本気にしてなかった主人が
診察の結果を聞き「Qちゃんの苦しみを減らすための手術であれば、、、
どうなんだろう、したほうがいいのだろうか?」と主人も少し考えを話し始め
私も、「もしも、助かるなら、手術を受けさせたい」という方向へ気持ちが動き始めました。

手術をして元気になってるQちゃん。
手術をして意識が戻らないQちゃん。
いろんなことを想像しました。

そしてちゃんとセンセに術後の生存率、また手術の方法、費用なんかも
何にも聞いていない自分のいい加減さに気が付き、
明日にでも、もう一度センセに聞きに行かなければと心の中で思いました。

手術の方向で考えはじめていましたが、はっきり決めることができず、
ぼやぼやしていると主人が「Qちゃんのことで悩んでおるんだな?」と聞き「そうだ」と答えました。
主人がぽろっと「俺は本当は手術させたくないって気持ちだ」と言いました。
そして、私も「本当はわたしだって」と思いました。

うろうろと、いろんなことを考えてはその考えを消し、、と
頭が膿漏とし始めたとき
手術で亡くなったポポさんのエミちゃんが目の前にキラキラと現れて
私をじっと見つめました。
私の心ははっきりと決まった。
「Qちゃんの手術はしない。運命を受け入れる」と。

病気の進行はとめる事はできません。
もうすでに少し脚の変化と、お腹の張りという症状が出ていますし
たくさんしゃべっていた言葉も今は「キューちゃん」だけになっています。
少しずつの変化も毎日記録して、大事に残していきたいと思います。
辛くてもすべてを受け入れて。

今のセンセは手術をしないと言うことは治療放棄と考えられると思います。
そうなるといろんな意味での相談をしにくくなりますし、
今後具合が悪くなったときは入院して延命処置になるはずです。

自然に任せると決意した上で、強制給餌や自宅介護の方法を教えてくれる病院に
転院するつもりです。
明日、違う病院に行ってきます。

決意が固まり、そのことに主人も賛成してくれて、
二人でQちゃんを見守っていくと決まると、気持ちがとても安らかになりました。

皆さん、心配かけてごめんなさいね!